「実りを炊き込む、陽を迎える。冬至の養生ごはん」
「実りを炊き込む、陽を迎える。冬至の養生ごはん」
― 南瓜と小豆、雑穀と昆布、柚子の香りで巡りを整える ―


一年で最も夜が長い冬至は、体を温め、内側から整える節目の日。南瓜や小豆、雑穀、昆布といった“陽”の力をもつ食材を取り入れることで、寒さに負けない土台づくりが始まります。
南瓜の甘み、小豆の滋養、きび・ひえの穏やかなエネルギー、昆布の旨みを玄米に重ね、仕上げに柚子の香りを添えた炊き込みご飯。噛むほどに広がる味わいが、心と体をやさしく満たします。季節の知恵を食卓に取り入れる、冬至ならではの養生ごはんです。
◆材料(1合で2〜3人分)
・玄米…150g(1合)
・南瓜…100g
・ゆで小豆(無糖)…50g
・きび…大さじ2
・ひえ…大さじ2
・昆布…5cm角1枚
・塩…小さじ1/2
・酒…大さじ1
・水…適量
・柚子皮…少々
◆作り方
1.玄米と雑穀は洗って浸水。
2.南瓜は一口大、昆布は細切り。
3.炊飯器に玄米、雑穀、調味料、水を入れ、南瓜・小豆・昆布をのせて炊飯。
4.炊き上がったら全体を混ぜ、器に盛って柚子皮を散らす。
◆ポイント
・圧力釜で炊く場合は乾燥あずきからO Kです。
【南瓜】
🍚栄養面🍚
100g約90kcal、たんぱく質約1.9g。甘みがあり、炊き込みでも満足感を高めます。βカロテン、ビタミンE、食物繊維が豊富。抗酸化作用に優れた緑黄色野菜です。体を温め、免疫力の維持をサポート。寒さで弱りがちな体調管理に役立ちます。血流改善にもつながり、冷え対策に◎。炭水化物の置き換えにも使いやすい食材です。
💎美容面💎
抗酸化作用が肌の老化対策を支え乾燥しやすい季節の肌ケアに適しています。
【小豆】
🍚栄養面🍚
ゆで小豆100g約130kcal、たんぱく質約7g。植物性たんぱく源として優秀です。ポリフェノール、食物繊維、鉄分を含み炊き込みでも栄養を無駄なく摂れます。利尿作用があり、体内の巡りを整えむくみ対策や体調管理に役立ちます。植物性たんぱく質が筋肉維持を助けます。
玄米や雑穀と合わせることで栄養バランスが向上します。
💎美容面💎
抗酸化成分が肌のくすみ対策を支えます。血行促進により、内側からの美しさをサポートします。食物繊維が満腹感を持続させ甘味に頼らず満足できる点がダイエッターに魅力です。
【きび】
🍚栄養面🍚乾燥100g約360kcal、たんぱく質約11g。少量使用で栄養価を高めます。
主食に混ぜやすい雑穀です。ビタミンB群、鉄、マグネシウムを含みます。代謝を支える栄養が豊富で玄米との相性◎。腹持ちが良く、食事量を安定させます。白米よりも血糖値の上昇が緩やかです。
💎美容面💎
体を温め、冷えにくい体づくりを支え血行促進により肌の巡りを整えます。
【ひえ】
🍚栄養面🍚
乾燥100g約360kcal、たんぱく質約10g。食物繊維、ミネラルが豊富。消化にやさしいのが特徴で体に負担をかけにくい穀物です。胃腸をいたわり、体調を整えます。
寒さで弱りやすい消化機能のサポートに役立ちます。
💎美容面💎
腸内環境改善が肌状態の安定につながり内側から整える美容食材です。食べ過ぎ防止に向いています。
【昆布】
🍚栄養面🍚
乾燥昆布100g約140kcal、たんぱく質約8g。旨みで満足感を高めます。ヨウ素、カルシウム、食物繊維が豊富。ミネラル補給に優れます。炊き込みで旨みが引き立つので味付けを控えめにできます。甲状腺機能や代謝を支え日常的なミネラル不足対策に毎日摂って頂きたい食材です。
💎美容面💎
ミネラルが筋肉の収縮や回復を支えたり肌や髪の土台を整え内側からのツヤ感を支えます。
【柚子】
🍚栄養面🍚
果皮100g約50kcal、たんぱく質約1g。ビタミンC、香気成分が豊富。皮ごと使うことで栄養を活かせます。血行促進作用があり、冷え対策に役立ちリラックス効果も期待できます。
💎美容面💎
ビタミンCが肌のハリを支えます。香りによるストレス軽減や癒し効果も美容につながります。香りで満足感が高まったり、食べ過ぎ防止に役立ち調味料を控えられるメリットもあります。
玄米のフィチン酸
フィチン酸は玄米のぬか層に含まれる成分で、ミネラルと結合する性質を持ちます。吸収阻害が懸念されましたが、近年は抗酸化作用やデトックス作用が注目されています。サプリメントもあるほどです。余分な鉄や重金属と結合し、体外排出を助ける働きが期待されます。
また血糖値上昇を緩やかにし、腸内環境を整える面でも評価されています。
浸水や発芽、よく噛むことで作用は穏やかになり、玄米のメリットを活かせます。
◆まとめ◆
冬至の食卓は、ただ温まるだけでなく「巡り」と「蓄え」を意識することが大切です。南瓜と小豆の滋養、雑穀の穏やかな力、昆布の旨み、柚子の香りが合わさることで、体は静かに整っていきます。一年の終わりに向けて、自分を労わる一膳。季節の流れに寄り添うごはんは、忙しい日常の中でも心を立て直す時間を与えてくれます。冬至の炊き込みご飯を、これから始まる新しい巡りへの準備として、ぜひ味わってみてください。
管理栄養士 平島さゆり


